2018年05月15日号
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artscapeレビュー

マカオのアズレージョ──ポルトガル生まれのタイルと石畳

2015年11月01日号

会期:2015/09/04~2015/11/17

LIXILギャラリー大阪[大阪府]

世界遺産/旧ポルトガル植民地・マカオの街並みの様子を写真・映像・実物タイル7組をとおして紹介する展覧会。小規模ながらも展示からは、ポルトガルと中国文化が混じり合う異国情緒を感じることができる。ポルトガルからもたらされた「アズレージョ」という装飾タイルと「カルサーダス」という石畳の文様。マカオの街に見える装飾は、東西文化の幸福な融合を示しているようだ。アズレージョは16世紀から制作され始めた多彩色のタイルだが、マカオでは白地に青色単彩が多いのは中国の好みによるそうだ。青花の染付を想起させる。石畳自体はヨーロッパで伝統的な道路舗装でもあるが、カルサーダスは19世紀にリスボンでつくられ始めた、白と黒の石灰岩を使って道路や広場にはめこんで文様をつくるもの。マカオの場合は、そこに中国独特のモチーフ(貨幣や漢字等)が使われていて面白い。展示されている実物のタイルは、17-19世紀にポルトガルで制作された多彩色と単色のもので、西洋の装飾文様の時代ごとの変遷をも見て取ることができる。例えば使用されている植物モチーフは、自然主義的な表現から抽象的な幾何学的表現に変化している。[竹内有子]

2015/10/17(土)(SYNK)

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