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artscapeレビュー

東京国際写真祭2015

2015年11月15日号

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会期:2015/10/09~2015/10/18

ART FACTORY城南島[東京都]

2年間の準備期間を経て、今年からスタートした「東京国際写真祭」。国際的な写真コンペ「東京インターナショナルフォトグラフィーコンペティション」の受賞作家7名の展示と、このイベントのために企画された「What makes us “us”─私たちの世界の領域─」展に加えて、シンポジウム、ワークショップなどが開催された。羽田空港の対岸の城南島というかなりアクセスが悪い会場だが、企画自体はしっかりと練り上げられていて、回を重ねていけば、さらに大きく展開していきそうな可能性を感じた。
特に注目すべきなのは、小高恵美がキュレーションした「What makes us “us”─私たちの世界の領域─」展である。「都市と自然」(ホンマタカシ/田附勝/アレハンドロ・チャスキエルベルグ/ルーカス・フォグリア)、「民族」(石川直樹/ナムサ・レウバ/ローラ・エルタンタウィ)、「境界」(下道基行/ノエミー・ゴーダル/リウ・ボーリン)、「コミュニティーとカルチャー」(細倉真弓/山谷佑介/マイク・ブロディ)という14名のラインナップで、他に西野壮平の東京をテーマにしたフォト・コラージュ作品が特別展示さていた。「私たちの生きるこの世界の領域について考え、新しい世界の見方と対話を生み出そうとする試み」という、展覧会の意図が、日本の若手とインターナショナルな写真家たちを組み合わせた出品作家の人選によくあらわれており、多面的な世界のあり方を、写真によって問いかけていくという志の高さを感じさせるいい展示だった。できれば、きちんとしたテキストを掲載したカタログも作ってほしかったが、それは今後の課題ということだろう。

公式サイト http://www.tipf.jp/

2015/10/09(金)(飯沢耕太郎)

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