2017年08月01日号
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artscapeレビュー

吉川和江

2015年11月15日号

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会期:2015/10/05~2015/10/17

ギャラリー現[東京都]

壁4面に絵画が1点ずつ、計4点。といえば少ないが、多く見積もれば30点ともいえる。3×5の15枚セット、3×3の9枚セット、4枚横並び、2枚縦並びの組み合わせだから。15枚セットはほとんど女性の顔が描かれているが、真ん中のキャンバスだけ「動物の図鑑」と書いてあり、9枚セットは女性像と花の絵で、1点だけ「ABE」の鏡文字を繰り返し、4枚セットは花ばかりで、2枚セットは青い表現主義的な抽象画だ。どれも脈絡がなさそうで、特に抽象が異質だが、もともと吉川は抽象画家として知られているので、むしろ女性像や花のほうに違和感がある。でもこれらは女性や花を描いてるというより、雑誌の図版などを参照しながら色彩と筆触を試しているという感じだ。ちなみに「動物の図鑑」といえば、だれしも中平卓馬の『なぜ、植物図鑑か』を思い出すはず。世界を図鑑のように相対化して眺めるという姿勢は、彼女の絵画観に通じているように思える。

2015/10/07(水)(村田真)

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