2018年04月15日号
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artscapeレビュー

震災被災地めぐり

2016年03月15日号

[宮城県]

ドイツの建築家、地方紙の記者とともに、被災地をまわる。最初に伊東豊雄による《みんなの家》、第一号を再訪した。公園のなかの仮説住宅地で、最初はいっぱいだったが、多くの住民はすでに次の生活へ移行し、かなりここを出ているようだ。ひと気があまりない。続いて、七ヶ浜へ。コンペのときに審査員を担当した乾久美子の七ヶ浜中学校に立ち寄るが、職員が対応できない日とぶつかり、外観のみを見学した。それでも小さなスケール感や透明感を把握することはできる。次に高橋一平の遠山保育所を再訪する。まわりの家より低いスケール感が、中学校と共通している。新しく海辺にできた妹島和世による月浜の波打つ《みんなの家》へ。漁業施設を支援するものだが、目の前でコンクリートの土木工事が進む。ここでも居住者なしに壁が出現する。ほかに大西麻貴の東松島の子供の家(まわりにかわいらしいデザインの雰囲気が拡張していたのが微笑ましかった)、妹島の宮戸島の《みんなの家》を再訪した。いずれも仮設住宅地は閑散としてきた。

写真:左=上から、《みんなの家》、七ヶ浜中学校、遠山保育所 右=上から、子供の家、月浜の《みんなの家》、宮戸島の《みんなの家》

2016/02/24(水)(五十嵐太郎)

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