2018年10月15日号
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artscapeレビュー

ルノワール展

2016年05月15日号

会期:2016/04/27~2016/08/22

国立新美術館[東京都]

名古屋では「ルノワールの時代」展をやってるが、あちらはボストン美術館所蔵、こちらはオルセー美術館とオランジュリー美術館所蔵だ。どうせなら合体してほしいところだが、そうはいかない大人の事情があるらしい。まあんまり興味ないんでどっちでもいいけど。そうなのだ。ぼくはどうしてもルノワールを好きになれないのだ。ならなんで見に行ったのかというと、なぜぼくはルノワールが好きじゃないかを知りたかったからだ。で、なにがわかったかというと、結局ルノワールは光とか時間といった抽象的な思考より、ただ人を描くことが好きだったんだということだ。ある意味、画家としては珍しく幸せな人生を送ったんじゃないかな。だから見る者としては物足りない。やっぱり他人の苦労や不幸の結晶を見たいわけですよ観客は。展示構成は、目玉の《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》と、《田舎のダンス》《都会のダンス》の連作を向い合わせに配し、その間のスペースを広くとって予想できる混雑にあらかじめ対応しようとしているのがイヤな感じだった。

2016/04/26(火)(村田真)

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