2018年01月15日号
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artscapeレビュー

アートと考古学展

2016年09月01日号

会期:2016/07/23~2016/09/11

京都文化博物館[京都府]

考古学のオリンピックと呼ばれる「世界考古学会議」が京都で行なわれることを記念した企画展。考古遺物を展示するほか、アーティストと考古遺物がコラボレーションした作品も展示され、芸術と考古学の共同作業とその可能性が紹介された。参加アーティストは、安芸早穂子、日下部一司、清水志郎、伊達伸明、松井利夫、八木良太の6名。アーティストが考古学をイメージソースとするケースはままあるだろうが、考古学は芸術を必要とするのだろうか。そんな疑念を抱きつつ展覧会を見たが、これがめっぽう面白かった。例えば、純粋に記録のために描かれた遺跡の図面に、ある種の芸術性を認める、陶磁器の断片が見立てひとつで作品に生まれ変わるといった事例が、そこかしこで展開されているのだ。考古学者とアーティストが互いに専門外の領域から刺激を受け、自分のフィールドを広げていく。これこそまさにクリエイティブではないだろうか。

2016/08/09(火)(小吹隆文)

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