2017年11月15日号
次回12月1日更新予定

artscapeレビュー

第5回 新鋭作家展 型にハマってるワタシたち

2016年09月15日号

twitterでつぶやく

会期:2016/07/16~2016/08/31

川口市立アートギャラリー・アトリア[埼玉県]

この新鋭作家展は公募で作家を選ぶのだが、ただ作品を審査して入選作を展示するのではなく、市民も作品づくりに参加し、一緒に展覧会をつくっていく1年がかりのプロジェクトなのだ。そのため審査もポートフォリオ、プレゼンテーション、面談と3段階に分けて慎重に行なわれる。で、今年選ばれたのが大石麻央と野原万里絵という同世代のふたり。大石は、ハトのかぶりものと黄色いTシャツを着けたハト人間のポートレートを展示。これは会期前に開かれた「着るアート体験&撮影大会」で、100人を超す市民にかぶりものと黄色いTシャツを着けてもらって撮影。これらの写真に加え、ハト人間の等身大の像も展示している。野原は高さ5メートル、幅10メートル近い大絵画2点の出品。木炭でステンシルの技法を使って描かれたモノクロ画面だ。こちらは「パンと炭で巨大壁画に挑戦」というワークショップを開催。子供たちが型紙を使って野原とともに協働制作を行なった。大石は同じマスクとTシャツを使い、野原は型紙をステンシルとして用いる点で、どちらも「型」を重視していることから、タイトルは「型にはまってるワタシたち」になったそうだ。美術館ほどの規模もコレクションもない施設だが、それだけに市民に密着した活動に磨きがかかっている。

2016/08/28(日)(村田真)

▲ページの先頭へ

2016年09月15日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ