2018年01月15日号
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artscapeレビュー

瀬戸内国際芸術祭2016《豊島八百万ラボ》

2016年11月01日号

会期:2016/10/08~2016/11/06

豊島・甲生[香川県]

第3回瀬戸内国際芸術祭では豊島会場にスプツニ子!らによる民家を改修した作品、《豊島八百万ラボ》が新たに加わった。
最初の展示作品は、スプツニ子!作《運命の赤い糸をつむぐ蚕─たまきの恋》。
金属製の鳥居をくぐって入場すると、神社のそれさながらに受付ではおみくじやお守り、絵馬が販売されている。その隣の絵馬掛けコーナーでは、願い事が書かれた多くの絵馬が風に揺れてカラカラと鳴っている。建物内部は研究室と展示室に別れているが、全体でひとつのインスタレーションといった様相である。展示室に設置されたモニターには、意中の彼の心を得るために、人が恋におちる成分といわれるオキシトシンと赤く光る珊瑚の遺伝子を導入したハイブリッド蚕をつかって媚薬効果のある赤い糸を開発するという、ドラマ仕立ての短い映像作品が映し出される。作者であるスプツニ子!本人も意中の彼役で出演するというおまけ付き。「恋愛」、「神頼み」、そしてそれらとは相容れないもののような「科学」、それらがみな一本の赤い糸でいとも簡単に繋げられるのである。[平光睦子]

2016/10/09(日)(SYNK)

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