Under 35 Architects exhibition 2016 記念シンポジウムII:artscapeレビュー|美術館・アート情報 artscape

2018年08月01日号
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Under 35 Architects exhibition 2016 記念シンポジウムII

2016年11月15日号

大阪駅中央北口前 うめきたシップホール[大阪府]

毎年秋の恒例になったU-35建築展@シップホール。今回は五十嵐淳が公募から選んでいるが、いつもとは違い、実施作のみではなく、プロジェクト段階の建築も入っているのが特徴だ。川嶋洋平は、道路に線を引く修士設計から、リニアな空間単位を組み合わせた集合住宅までを紹介する。小引寛也+石川典貴は、土木、公共への視野を打ち出しつつ、石巻の石の祈念堂を展示する。酒井亮憲はイギリスから輸入した椅子とその配置、床パターンから教会のあり方を考える。竹鼻良文は幾何学的な造形によって他分野との交流を積極的に展開しながら、同時に街づくりなどさまざまな活動に取り組む。前嶋章太郎は、ぶどう畑の原風景を抱きつつ、グリッドに基づく、ポリカーボネイトに囲まれた軽やかな野菜畑の倉庫や住宅を提示する。松本光索は、3カ月住み込みながらの民家リノベのギャラリーを1/1スケールで切り取りながら展示を行なう。高池葉子は準備できない状況となったらしく、残念ながら欠席だった。U-35の記念シンポジウムでは、前半はまず、伊東豊雄のレクチャーが行なわれ、2勝4敗のコンペ事例を紹介する。続いて出展者がプレゼンを行ない、後半は討議となった。伊東は建築が内向せず、社会に開き、接続することで次世代の建築を見せて欲しいとメッセージを送る。そして、伊東賞は、ヘンに力まない、さわやかな畑の倉庫の前嶋に贈られた。

写真:左=上から、川嶋洋平、小引寛也+石川典貴 右=上から、竹鼻良文、前嶋章太郎、松本光索

2016/10/29(土)(五十嵐太郎)

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