2017年12月15日号
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artscapeレビュー

THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ

2016年12月15日号

会期:2016/10/22~2016/01/15

国立国際美術館[大阪府]

金曜の夜は20時までやっているので最後に見に行く。エスカレーターで地下の展示室に降りると、入口に丸太を一辺20メートルの三角錐に組み上げた《雷》の一部が再現されている。1977年から10年間、毎年京都の鷲峰山・大峰山の山頂に設置し、雷が落ちるのを待つという「作品」だ。再現とはいえ実物を見るのは初めてだが、写真で見るよりはるかにデカイ。壁や天井に遮られた室内だからよけい大きく感じるのだろう。後に、ニューメキシコの平原に400本もの金属棒を立てて落雷を待つという、ウォルター・デ・マリアの《ライトニング・フィールド》を知ることになるが、どちらも同じ77年に始めたというのは偶然の一致か。いずれにせよ、これだけ見るとアースワークの集団かと勘違いされそうだが、むしろ毎年これを組み立てるという「行為」を重視していたようだ。例えば発泡スチロールで巨大な矢印型の筏をつくって川下りする《現代美術の流れ》にしろ、12匹の羊を連れて京都から神戸まで歩く《SHEEP:羊飼い》にしろ、自然を相手にはしているけれど、そこでモノとしての作品を残すのではなく、無意味な行為(ハプニングと呼んでいた)に賭けようとしているのがわかる。展示は、プロジェクトごとにベニヤ板のパネルを立て、その上に写真や資料やポスターなどを並べ、記録映像を流す方式。きっちりと区画・整理するのではなく、ざっくりとした見せ方がプレイらしい。

2016/11/25(金)(村田真)

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