artscapeレビュー

大阪版画百景

2017年02月01日号

会期:2017/01/18~2017/02/11

大阪府立江之子島文化芸術創造センター[大阪府]

大阪府立江之子島文化芸術創造センターと大阪新美術館建設準備室の共同企画。大阪府と大阪市の所蔵品から、大阪を描いた風景や大阪出身の作家など、大阪とゆかりの深い20世紀以降の版画作品約140点および関連資料を展示した。出展作家は、明治から昭和にかけて活躍した織田一磨に始まり、浅野竹二、川西英、前田藤四郎、赤松麟作の戦前の作品を経て、戦後の瑛九や泉茂らによるデモクラート美術協会、前田藤四郎や久保晃らが在籍した版画8(会場だった画廊みやざきの紹介も含む)、そして1970年代以降の作家達へと進む。作品のクオリティ、作家のバラエティ、作品点数のいずれも不足がなく、非常に見応えがある展覧会だった。関西の版画史を知るうえでも勉強になるので、学生たちにおすすめしたい。

2017/01/20(金)(小吹隆文)

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