2018年01月15日号
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artscapeレビュー

ライアン・ガンダーによる所蔵作品展─かつてない素晴らしい物語

2017年06月15日号

会期:2017/04/29~2017/07/02

国立国際美術館[大阪府]

今回はコレクション展のほうもライアン・ガンダーにもてあそばれている。厖大なコレクションから似たもの同士を選び、38組のペアで展示しているのだ。例えば、パブロ・ピカソの《道化役者と子供》とマルレーネ・デュマスの《おじいさんと孫娘》の組み合わせは、タイトルからも察しがつくだろう。ヨーゼフ・ボイスの《カプリ・バッテリー》と島袋道浩の《柿とトマト》は、いずれも野菜と果物を素材とした作品で、菅井汲の《S.14 & S.15》とベルナール・フリズの《51%の真実、48%の虚偽》は、どちらもグネグネ曲がる形態の抽象絵画。高松次郎の《大理石の単体》と草間彌生の《道徳の部屋》は、外側は箱状で中身はグシャグシャ、モーリス・ルイスの《Nun》と榎倉康二の《干渉(STORY-No.46》は「にじみ」がキーワードだ。おおむね色やかたち、素材が似ている作品同士を組み合わせているが、例えば、ルーチョ・フォンタナの《空間概念、期待》と深見陶治の《景》のような離れ技もある。前者は例の切り裂かれたキャンバスで、後者は陶剣なのだ。たしかにペア。

2017/05/05(金)(村田真)

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