2018年01月15日号
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artscapeレビュー

新いけばな主義

2017年07月15日号

会期:2017/06/24~2017/07/02

BankART Studio NYK3F[神奈川県]

「気鋭の現代いけばな作家が集結!」「現代いけばなの歴史的展覧会」「平成のいけばな史に残るであろう本展」と、力の入った文言がチラシに踊る。流派を超えて集ったいけばな作家は計27人。うち草月流が10人、小原流が5人、龍生派、未生流、古流松藤会、一葉式いけ花などなんらかの流派に属しているのが8人、フローリスト、フラワーアーティストなどインディペンデントが4人という内訳。一人にあてがわれたスペースは、不公平にならないようにグリッド状に並んだ柱から柱まで5×5メートルの空間に統一されている。
さてその作品だが、「新」とつくからには花瓶や水盤に生ける古風な花なんぞ期待してはいけない。ベニヤ板を重ねたり、ナスを漬けたり、花びらを水に浮かべたり、およそ植物を素材にしたものならノープロブレム。しかしいけばなとして見れば新鮮かもしれないが、現代美術として見れば特に目新しいものでもなく、既視感はぬぐえない。グランプリは、これはなんという植物だろう? 肉厚の巨大な葉を重ねて龍の姿に仕立てた原田匂蘭が獲得。しかしよく見ると、グランプリの対象になるのは公募による審査を通過した12人だけで、残り15人は招待作家なのだ。これはいわゆる公募団体展と同じやり方ですね。まあ小原流も龍生派も未生流も宣法未生流も古流松應会も古流かたばみ派も、家元が出してるから落とすわけにはいかず、あらかじめグランプリの対象から外したのかもしれない。どうでもいいけど。

2017/06/30(金)(村田真)

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