2018年01月15日号
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artscapeレビュー

「岡﨑乾二郎の認識─抽象の力─現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜」「追悼 小嶋悠司」展

2017年07月15日号

会期:2017/04/22~2017/06/11

豊田市美術館[愛知県]

昨年、ここで開催されたジブリ展をほうふつさせるような「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」のとんでもなく長い行列を横目に、常設特別展「岡﨑乾二郎の認識─抽象の力─現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜」と重厚な内容の「追悼 小嶋悠司」展を見る。彼のテキストが掲載された「抽象の力」のカタログは、やはり売り切れだったが、ウェブサイトでも公開されており、ありがたい。フレーベルの幼稚園、近代の造形教育から始まる「抽象の力」展は、主に豊田市美術館のコレクションを活用しつつ、戦後の日本で抽象芸術の核心がずらされたことを批判し、戦前に日本の抽象が到達していた認識の再評価を試みる。大胆で創造的・発見的、面白い企画だ(本当なのか? というツッコミをあちこちで入れたくなるが)。建築の立場からは、村山知義《コンストルクチオン》と石本喜久治の朝日新聞社の比較も興味深い。

2017/06/04(日)(五十嵐太郎)

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