2017年11月15日号
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artscapeレビュー

藤飯千尋展「轍の行く先」

2017年11月01日号

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会期:2017/09/30~2017/10/05

ギャラリー島田[兵庫県]

青、赤、白、黒、黄などの色彩が奔流のように渦を巻く藤飯千尋の作品。しかし、驚くほどダイナミックな画面にはストロークの気配がない。本人に訊ねたところ、やはりと言うべきか、ゆるく溶いた絵具を床置きの画面に流しかけているらしい。それ上の詳細は教えてもらえなかったが、絵具の粘度やキャンバスの置き方(高低差の利用)などの自然現象を味方につけているのは間違いない。同様の手法で描く画家はけっして珍しくないが、彼女の作品が放つ臨場感はほかより一頭抜きん出ているように感じられた。出品作のうち大作は1点だけだったが、彼女は一人で制作しているので、作品のサイズには限界があるのかもしれない。しかし、この画風は大作と馴染みが良いはずだ。150号や200号のキャンバスを何枚もつなげるぐらいの超大作を披露してくれたら嬉しいのだけど。

2017/10/01(日)(小吹隆文)

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