artscapeレビュー

世運商街

2017年11月15日号

[韓国、ソウル]

久しぶりに清渓川沿いに歩く。高架の道路を取り除き、その下にかつて存在した川を再現したプロジェクトである。完成直後はよそよそしい感じだったが、だいぶ植物がなじんでいた。1960年代に建設された金壽根によるメガストラクチャー、世運商街を見学する。メタボリズムが好みそうなリニアーに続く巨大建築だった。リノベーションによって、屋上の展望エリアや宗廟に面した広場などが整備され、新しい賑わいの創出に貢献していた。地下では、ソウル建築都市ビエンナーレの企画として、市の建築プロジェクト群を紹介し、来年庁舎の向かいにオープンする予定の建築博物館も含む。

2017/10/19(木)(五十嵐太郎)

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