2018年10月15日号
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artscapeレビュー

景福宮

2017年11月15日号

[韓国、ソウル]

景福宮は三度目の訪問だが、前回と大きく様子が違うのは、王朝風のレンタル・コスプレをした女性の観光客が大量にいて、あちこちで記念撮影していたこと(現在、京都の太秦映画村もそうなっているが)。なお、景福宮の建築群を注意深く観察すると、20世紀後半に復元された施設が結構多い。近年のものや現在進行形の復元もある。20世紀前半から中盤にかけて、景福宮ではパリヴィリオン群を建て、博覧会を時々開催していたが、こうした失われた過去への回帰志向も、1995年の旧朝鮮総督府の解体を後押ししたことがわかる。国立民俗博物館は、古建築を模した外観がユニークというかベタである。展示は歴史、仕事、生涯等の切り口から、韓国人の生活を紹介する。企画展示はゴミとリサイクルだった。また国立古宮博物館は、王室の歴史、文化、生活に関する展示を行なう。徳寿宮での近代化=洋風化した生活や食事化も紹介していた。それにしても国立の施設は入場料が安かったり、無料だったりで素晴らしい。歴史や文化を広く知ってもらうためだろう。

写真:上=景福宮勤政殿 中=国立民俗博物館 下=国立古宮博物館

2017/10/16(月)(五十嵐太郎)

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