2018年04月15日号
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artscapeレビュー

明治維新150年 幕末・明治 ─激動する浮世絵

2018年02月01日号

会期:2018/01/05~2018/02/25

太田記念美術館[東京都]

浮世絵というと江戸時代の庶民的メディアと思いがちだが、明治以降も盛んに発行されていた。むしろ明治以降のほうが量的には多いかもしれない。江戸時代は基本的に天下太平だったので、役者絵とか名所図会とか春画とかいわゆる趣味的な風俗画が大半を占めていたが、幕末から黒船来航に始まる激動の時代に突入したため、浮世絵のモチーフも横浜の異国人、鉄道や建築などの都市風景、戊辰戦争から日露戦争までの戦争画と激変、激増し、西洋の遠近法や陰影法を採り入れて表現も洋風化していく。そうした浮世絵の近代化の一番の立役者が、チャールズ・ワーグマンに油絵を学んだ小林清親だ。同じワーグマンに学んだ洋画家の高橋由一が、花魁や自然の風景など失われつつあるモチーフを油絵で描き残したのと対照的だ。

2018/01/05(金)(村田真)

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