artscapeレビュー

人生劇場 鬼海弘雄 写真展

2009年03月01日号

会期:2009/02/05~2009/03/01

GALLERY RAKU[京都府]

鬼海が1973年以来撮り続けているポートレイト写真のシリーズから、約50点を紹介。すべて東京・浅草寺の壁の前で撮影されており、被写体は市井の人々ばかりだ。とはいえ、誰もがあまりにも個性豊かで、臭ってきそうな濃いオーラを放っている。なかにはとても平成の世とは思えない人も。浅草の土地柄が彼らを呼び寄せるのだろうか。そういえば大阪の新世界にも彼らと似た雰囲気の人々がいる。一貫して真正面から撮影し、肖像画を思わせる高潔な作風にすることで、かえって素の人間性を露わにしているのが見事だ。

写真:《革の背広を着た男 1985》

2009/02/11(水)(小吹隆文)

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