artscapeレビュー

濱野裕理──eyes open

2009年03月15日号

会期:2009.2.3~2009.2.8

ギャラリーはねうさぎ[京都府]

アクリル絵の具やボールペン、切り抜いた雑誌のコラージュで構成した平面作品。夕暮れ時のジャングルジムで遊ぶ子どもたち、湖のそばにたたずむ黒いワンピースの女性、電柱と車道の風景のなかを歩くシカなど、いつか夢で見た光景のような既視感を喚起する作品だ。構図のせいもあるのか、寂しげな雰囲気が漂い、どれもどこか不安定な印象だが、その分もう一度振り返りたくなるような印象を残す魅力があった。

2009/02/08(日)(酒井千穂)

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