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ルーヴル美術館展──17世紀ヨーロッパ絵画

2009年03月15日号

会期:2009/02/28~2009/06/14

国立西洋美術館[東京都]

「絵画の黄金時代」といわれる17世紀から71点の出品。有名どころではフェルメールの《レースを編む女》をはじめ、ラ・トゥールのロウソク画、フランス・ハルスの道化師像、クロード・ロランの古代風景などがオススメですね。ル・ナン兄弟の匂ってきそうな貧乏家族、オスターデやステーンの陽気な酔っ払い、フランス・フランケンの分割画面も見ものだし、アブラハム・ミニョン、ヤン・ブリューゲル(父)、ヘリット・ダウらの驚異的な細密画も必見。でもベラスケスとレンブラントは小品の部類で少しがっかりだし、弟子任せのルーベンスにはもっとがっかりしました。あと、額縁にも注目。フェルメールの絵よりはるかに大きい額縁に驚いたり、ネームプレートのついた巨大なルイ様式の額縁にルーヴルの空気を感じたり。
ルーヴル美術館展:http://www.ntv.co.jp/louvre/

2009/02/27(金)(村田真)

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