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江戸時代尾張の絵画 巨匠 中林竹洞

2009年06月15日号

会期:2009/04/01~2009/05/06

名古屋城天守閣2階展示室[愛知県]

江戸時代の「文人画」の画家、中林竹洞の初期から晩年までの作品を展観。四十代半ばで眼病を煩うという画家としての絶望的状況に陥った竹洞の制作の変遷が青年期から丁寧に紹介されていて、見応え充分のボリューム。若い時代のものは強烈なインパクトはないと思うけれど、描写力と点描のような独特の手法も時代を追うごとに洗練されて、独特の作品世界が形成されていくのがよく理解できる。特に晩年の山水図には、絵画というよりもデザイン的に優れたセンスが感じられて、なんとも絶妙な趣きがあった。こんなに沢山の作品を見たのは初めてだったが、感覚的にはちっとも古さを感じず、むしろ新鮮。
江戸時代尾張の絵画 巨匠 中林竹洞:http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/02_events/21/210401/index.html

2009/05/03(日)(酒井千穂)

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