2017年06月15日号
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artscapeレビュー

すみだ川アートプロジェクト2010「遠藤一郎:隅田川いまみらい郷土資料館」

2010年07月15日号

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会期:2010/06/26~2010/07/25

すみだリバーサイドホール・ギャラリー[東京都]

アサヒビール本社の前を流れる隅田川をどげんかせんといかんと始まった企画、今年は遠藤一郎が仲間とともに隅田川を源流までさかのぼり、調査、インタビュー、採集活動した成果を発表。水川千春は源流から河口までポイントごとに水を採取し、その水で紙に絵を描いて火にかざして「あぶり出し」ている。上流の水はきれいなので紙は真っ白だが、下流に行くほど不純物が多くなるため茶色く浮き出る。本当かよって疑いたくなるほど差がつく。河原に落ちてたものを拾ってきたやつもいる。松ぼっくり、自転車、IC回路など、これも上下流で落ちてるものがぜんぜん違う。おもしろいのは全長2メートルほどの恐竜の木製骨格標本。バラバラに落ちてたものを集めて復元しているのだから、化石と同じだ。感動的だったのは、時計だけ生きている自動炊飯器。飯を炊く機能は失われても、けなげに「生きている」。アサヒビールがつぶれても、人類が絶滅しても、この時計だけは時を表示し続けるような気がする。

2010/06/30(水)(村田真)

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