2017年06月15日号
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artscapeレビュー

落直子 展「編み込まれた風景」

2010年07月15日号

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会期:2010/06/14~2010/06/26

2KW gallery[大阪府]

山などの風景や植物をイメージしたものを線で描いているのだが、絡まる糸のように繊細な線が増殖し拡散するそのありさまは、顕微鏡で見た単細胞生物か繁茂する植物のよう。近づいてよく見ると、その模様のような線の中に、靴やバッグ、仏像などもまさに編み込むように描かれているのが愉快だ。おもにペンを用いていた前回の個展では、余白の効果にも浮遊するようなつかみどころのない印象があり、全体に儚い雰囲気があったのだが、今回はアクリル絵の具を用いたそうで繊細な部分よりもモチーフの存在感、発色や筆のタッチのほうに視線が向いてしまう。今回は具体的なイメージに結びつく要素が多いのかなあ。見る側の想像を掻き立てる密やかな性質もあるだけに、少しもったいない気もした。

2010/06/24(木)(酒井千穂)

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