artscapeレビュー

日高理恵子─見ること

2011年02月01日号

会期:2011/01/11~2011/02/04

ギャラリー16[京都府]

アサヒビール大山崎山荘美術館で開催中の「山荘美学」展に出品中の日高が、同美術館と同じ京都にある画廊でドローイング展を開催した。学生時代の1970年代後半から近年まで、30年以上のタイムスパンを持つ作品を見比べると、描き方はもちろんだが、視線の移り変わりがよくわかる。対象を至近距離で見つめることから、対象を含む空間へ、そして対象の向こう側に広がる空間へと、対象との距離感が変化しているのだ。ドローイングのみの個展は初めてということでレア度も高く、小規模ながら見応えのある個展だった。

2011/01/11(火)(小吹隆文)

2011年02月01日号の
artscapeレビュー