artscapeレビュー

「European Comic Strip Treasures」展

2011年02月15日号

会期:2010/10/05~2011/03/06

ベルギー漫画博物館[ブリュッセル]

ヴィクトル・オルタの近代建築をリノベーションした漫画博物館を再訪した。アールヌーヴォーの空間がバンド・デシネ(漫画)と結びつくのは、不思議な組み合わせに思えるが、例えば、シュイッテンの作品には、この時代の建築様式が頻出しており、意外に相性がいい。同館では、漫画やアニメの制作法から始まって、ベルギーを代表する漫画家ごとの紹介、雑誌の歴史、スタジオを再現した企画展など、漫画をいかに展示するか、さまざまな工夫がなされている。改めて、日本の漫画は目の表現が特徴的であることがよくわかる。ちなみに、ブリッセルでは、街のあちこちで有名漫画のグラフィティも展開している。

2010/12/31(金)(五十嵐太郎)

2011年02月15日号の
artscapeレビュー