2018年06月15日号
次回7月2日更新予定

artscapeレビュー

建築に関するレビュー/プレビュー

敦義門博物館マウル

[韓国、ソウル]

敦義門博物館マウルは、ソウル建築都市ビエンナーレのもうひとつの主要会場だが、オープンしたばかりの施設である。その名称から移築系の屋外博物館かと思いきや、実はマンションの大規模な開発に伴い、公開空地とするはずの街区の建築をまるごと保存した、ありそうでなかったプロジェクトだった。ゆえに、路地を含む20世紀の普通の街並みが残された。すでにカフェやレストランも入っているが、今後これらの建築群をどう活用するかも検討中だという。

2017/10/18(水)(五十嵐太郎)

ロッテワールドタワー《ソウル・スカイ》

[韓国、ソウル]

高さ555mの《ソウル・スカイ》の造形は、それほど印象的ではない。もっとも、展望エリアでは、足下が透けたり、屋外に出られる箇所を設け、エンターテインメント性を付加している。ここから周囲を見ると、金寿根らが手がけたオリンピックの施設群が視界に入る。また都心だと気づかないが、ソウルがいまも建設が続く高層団地都市であることがわかる。《ソウル・スカイ》の下部は、螺旋階段が絡まり合う吹抜けをもつショッピングモールだ。周囲には、ここでもジャウメ・プレンサの彫刻! が設置されている。ついでに、道路を挟んで向かいにあるロッテ百貨店のトレビの泉のレプリカや、ロッテ・ワールドも久しぶりにちらりとのぞく。さすがにテーマパークは時代物になってきたが、小中学生にはまだ人気があるようだ。

写真:上=オリンピックの施設群 中=ショッピングモール 下=ロッテ・ワールド

2017/10/16(月)(五十嵐太郎)

景福宮

[韓国、ソウル]

景福宮は三度目の訪問だが、前回と大きく様子が違うのは、王朝風のレンタル・コスプレをした女性の観光客が大量にいて、あちこちで記念撮影していたこと(現在、京都の太秦映画村もそうなっているが)。なお、景福宮の建築群を注意深く観察すると、20世紀後半に復元された施設が結構多い。近年のものや現在進行形の復元もある。20世紀前半から中盤にかけて、景福宮ではパリヴィリオン群を建て、博覧会を時々開催していたが、こうした失われた過去への回帰志向も、1995年の旧朝鮮総督府の解体を後押ししたことがわかる。国立民俗博物館は、古建築を模した外観がユニークというかベタである。展示は歴史、仕事、生涯等の切り口から、韓国人の生活を紹介する。企画展示はゴミとリサイクルだった。また国立古宮博物館は、王室の歴史、文化、生活に関する展示を行なう。徳寿宮での近代化=洋風化した生活や食事化も紹介していた。それにしても国立の施設は入場料が安かったり、無料だったりで素晴らしい。歴史や文化を広く知ってもらうためだろう。

写真:上=景福宮勤政殿 中=国立民俗博物館 下=国立古宮博物館

2017/10/16(月)(五十嵐太郎)

2017ソウル都市建築ビエンナーレ

会期:2017/09/02~2017/11/05

DDP(東大門デザインプラザ)、トニムン(敦義門)博物館[韓国、ソウル]

東大門デザインプラザにて、UIAの世界大会に合わせて企画されたソウル建築都市ビエンナーレを見る。このエリアでは、世界各地の都市を紹介しており、どうしてもデータ展示が多い。ただし、平壌の最近の集合住宅の内装を再現した部屋はインパクトがあった。また開発過剰のため、誰も住まない新しい街区があるという中国のゴーストシティには驚かされた。ほかに環境問題、再開発、法規制、リノベーション、調査と建築提案、国境、過去の興味深いイベントなどの展示があり、東京は谷中のコミュニティを紹介していた。

写真:上=東大門デザインプラザ 下=平壌の展示

2017/10/15(日)(五十嵐太郎)

徳寿宮

[韓国、ソウル]

久しぶりに徳寿宮へ。入場料が安く設定されているためか、公園としてもにぎわっていた。いわゆる伝統建築ではなく、西洋風の意匠が混入したり、石造殿などが建てられており、外国の様式導入の変容が興味深い。同じく洋風の国立美術館徳寿館は補修中だったが、各棟に現代アートの作品を散りばめる実験的な試みがなされていた。

写真:上=徳寿宮 中=石造殿 下=現代アートの作品

2017/10/15(日)(五十嵐太郎)

文字の大きさ