artscapeレビュー

2016年01月15日号のレビュー/プレビュー

LABYRINTH OF UNDERCOVER“25 year retrospective”

会期:2015/10/10~2016/12/23

東京オペラシティ アートギャラリー[東京都]

25周年を迎えたブランド、UNDERCOVERのコレクションから、ファッション、写真、映像、ドール、スケッチなどを一堂に紹介する。かわいいだけではなく、奇形的、あるいは怪物的なパンク・デザインもあって興味深い。

2015/12/18(金)(五十嵐太郎)

artscapeレビュー /relation/e_00032632.json s 10118458

北本駅西口駅前広場

[埼玉県]

アトリエ・ワンによる北本駅の西口駅前広場へ。これがまだ企画段階だったとき、北本を訪れていたが、ようやく完成した建築を見学した。重なりあう高い大屋根によって、まちのアイデンティティを与える試みである。TNAの上州富岡駅が、下部において異なる素材を組み合わせ、薄い屋根を浮かせているとしたら、これはおおらかな屋根だろう。

2015/12/18(金)(五十嵐太郎)

深谷駅

[埼玉県]

深谷駅は、東京駅のコピー建築になっており、しかも駅前の商業建築も少し東京駅風を意識したものがあった。藤原徹平のAOIメディカル・アカデミーが、駅の改札前のデッキから見え、平凡な風景のなかでビルの側面がファサード的にふるまう。

写真:上=深谷駅、下=AOIメディカル・アカデミー

2015/12/18(金)(五十嵐太郎)

食堂の壁

[埼玉県深谷市]

竣工:2014年

深谷にて、宮晶子が設計した洋食レストラン「食堂の壁」に入る。異なる角度にふられた壁を並べていく建築の試みは、以前、彼女が手がけた住宅や新・港村のインスタレーションでも拝見したが、こうした空間の形式は特に客があちこちに点在する飲食店というプログラムとの相性がとてもよい。室内のさまざまな場所同士において実際の距離とは違う、独特の距離感をつくるからだ。またレストランの外を一周すると、角度によって見え方もさまざまに変化していく。なお、ここの食事も大変美味しいので、アクセスはよくないが、遠くまで足を運んだ自分への褒美として訪れる価値がある。

2015/12/18(金)(五十嵐太郎)

東京都高等学校文化祭 美術・工芸部門 第26回 中央展

会期:2015/12/13~2015/12/20

東京都美術館[東京都]

都立高校文化連盟の美術・工芸部門の発表会。ざっと数えて120校を超す高校から各7、8人参加してるから1000点近くありそうだ。それを公募展示室の1フロアに展示しているので3段掛けは当たり前、最高6段掛けのところもあった。やはり学校によってレベルもカラーも画材もサイズも異なるので、見比べるとおもしろい。雪舟やミレーやゴッホらの模写が多い拝島高校は先生の教育方針だろうか。さすがにテクが抜きん出ているのは総合芸術高校だが、ほかにレベルが高かったのは若葉総合高校、両国高校、東高校、清瀬高校、国分寺高校、八王子桑子高校、片倉高校など。とくに森の絵と陶製のキノコや小動物を組み合わせてジオラマ風に仕立てた馬場毬加(若葉総合)の作品は、チラシにも使われるほど。でも音楽とは違って、美術は高校から大学にかけて(つまり子どもから大人になるときに)大きな価値転換が起きるものなので、これからが下克上だ。

2015/12/18(金)(村田真)

2016年01月15日号の
artscapeレビュー