2018年12月01日号
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artscapeレビュー

2016年06月15日号のレビュー/プレビュー

三分一博志展 風、水、太陽

会期:2016/04/15~2016/06/11

TOTOギャラリー・間[東京都]

地球と建築の関係を読みとき、空気や水などを建築の「動く素材」ととらえる彼の思想を表現する内容であり、ブレがない。広島や瀬戸内海の作品の映像や空気の流れをチェックする模型などを展示する。彼らしくストイックな構成だ。中庭では、水をはって、風や太陽を感じるインスタレーションを設置していた。

2016/05/19(木)(五十嵐太郎)

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美幸~アンコンディショナルラブ

会期:2016/05/12~2016/05/24

本多劇場[東京都]

二人芝居「美幸~アンコンディショナルラブ」@本多劇場。文字が大好きなある少女は学校時代に受けたいじめがトラウマとなり、仕事場におけるささやかな喜劇的な復讐を企てるようになる。やがて、ねじれた純愛を経て、そして「涙」のエンディングを迎える。正直、舞台美術や鈴木おさむの作・演出はあまりピンとこなかったが、『紙の月』とは違うタイプの大島優子の熱演はよかった。

2016/05/19(木)(五十嵐太郎)

椿会展 2016 ─初心─

会期:2016/04/28~2016/06/19

資生堂ギャラリー[東京都]

赤瀬川原平、畠山直哉、内藤礼、伊藤存、青木陵子、島地保武の6人。赤瀬川は雑誌『流動』のために描いた珠玉のイラスト。畠山はメキシコの風景写真6点を出しているが、1点だけ風景を撮る少女にピントを合わせた写真があった。これいいなあ。内藤は静脈が透けるような人肌みたいな絵肌のアクリル画と、床に小さい人形を20体ほど。絵を見ながら進むと人形を踏みつぶしそうになるが、あくまで囲いを設けない姿勢がうれしい。以下省略。

2016/05/20(金)(村田真)

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人造乙女美術館

会期:2016/04/26~2016/05/22

ヴァニラ画廊[東京都]

ラブドールの展覧会。これまで4回オリエント工業の協力でラブドール展を開いてきたそうだが、今回は美術史家の山下裕二が監修し、池永康晟の美人画をモデルにドールを制作するという趣向だ。山下センセー、こんなところでもご活躍ですね。ダッチワイフ時代から長足の進歩を遂げたとは聞いていたが、間近に見るのは初めて。たしかにリアルだけど、チラシにあるように「不気味の谷」を越える安心感があるのも事実。それはたぶん動かないからだろうね。もしラブドールが最近のロボットみたいにぎこちなく動き出したら、男どもは喜ぶどころか興ざめも通り越して、一気に不気味の谷に突き落とされるはず。おそらくラブドールロボットの需要は当分ないだろう。てか、もうすでに開発されてて、ある種の人たちに愛用されてたりして。それこそブキミだ。話がそれた。別室ではラブドールに直に触れるコーナーもあり、いちおう並んで順番が来たらナフキンで手を拭いて、上半身を触らせていただいた。指にまとわりつくようなモチモチ肌……。

2016/05/20(金)(村田真)

ナティー・ウタリット “Optimism is Ridiculous"

会期:2016/05/10~2016/06/04

メグミオギタギャラリー[東京都]

東南アジアのアーティストには珍しい、一見古典的な静物画。矢が刺さった子鹿をはじめウサギやカモなどの獲物が描かれているので、17世紀オランダあたりで流行った狩猟画というべきか。これも静物画の一種ではあるけれど、「スティル・ライフ(静かな生)」というより「ナチュール・モルト(死んだ自然)」と呼ぶのがふさわしい。しかしタイトルの「Optimism is Ridiculous(楽天主義はバカバカしい)」を見ると、なにか政治的意図が隠されているのかもしれない。

2016/05/20(金)(村田真)

2016年06月15日号の
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