2018年10月15日号
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artscapeレビュー

2016年09月15日号のレビュー/プレビュー

東北大五十嵐研ゼミ合宿《ホキ美術館》《幕張ベイタウン》ほか

[千葉県]

東北大五十嵐研のゼミ合宿。初日午前は《ホキ美術館》、午後は《幕張ベイタウン》めぐりを行なう。パティオス5番街には、日建設計の山梨知彦さんが関わっていたことに気づく。このエリアについては完成直後の約20年前、関係者十数人にインタビューして『造景』で長い論考を書いたが、いま見ても、スティーブン・ホールや坂本一成など、やはりデザインガイドラインと格闘した最初の集合住宅群が建築的に興味深い。

写真:上から、スティーブン・ホール《パティオス11番街》、山下昌彦+宇野求《パティオス2番街》、松永安光+坂本一成《パティオス4番街》

2016/08/08(月)(五十嵐太郎)

東北大五十嵐研ゼミ合宿《千葉市立打瀬小学校》《千葉市立美浜打瀬小学校》

[千葉県]

シーラカンスによる《打瀬小学校》と《美浜打瀬小学校》を見学する。前者は集落のように小さな教室棟が配置され、象徴的な屋根こそないものの、原広司による沖縄の城西小学校を思い出す。いまも塀はなく、気持ちがいい開放的な空間だ。夏休みの期間で子どもがいなくても、アクティビティを想像させる。そして後者は、前者の低層の形式を踏まえつつ、直交座標系を強めながら教室群を配列している。

写真:左=《千葉市立打瀬小学校》 右=《千葉市立美浜打瀬小学校》

2016/08/08(月)(五十嵐太郎)

東北大五十嵐研ゼミ合宿《千葉市美浜文化ホール・保健福祉センター》ほか

[千葉県]

小泉雅生+村井一知による《千葉市美浜文化ホール・保健福祉センター》へ。車道に対しては開口部がほとんどない黒いファサードで背中を向け、隣接する区役所に対して、白い顔と銀色に張り出すヴォリューム群を対峙させる。二つの異なるプログラムを平面的、断面的に分けて処理しつつ、左右に二つのホールを設けるが、円や縦桟のモチーフが全体を統合している。このホールから徒歩圏にある、小嶋一浩による《クリニック/ハウスN》へ。彼としてはめずらしい明快な円柱のヴォリュームの建築。その後、榎本建築設計事務所による《幕張総合高校》を訪れた。どでかい派手なポストモダンのデザインで懐かしい。教室群が面する吹抜けに巨大なクライミング施設が後づけで挿入されていることにも真底驚かされた。どうも全国的にも有名らしい。

写真:左=《千葉氏美浜文化ホール・保健福祉センター》 右上=《クリニック/ハウスN》 右中・右下=《幕張総合高校》

2016/08/08(月)(五十嵐太郎)

東北大五十嵐研ゼミ合宿《イオンモール幕張新都心》《東京ベイ幕張(旧幕張プリンスホテル)》

[千葉県]

《イオンモール幕張新都心》へ。かなり巨大な施設だが、周囲の未来都市ぶりも含めて、近年のアジアやドバイの類似施設を体験すると、もはや日本は最先端ではない感じがする。ただし、ペット対応のペットモールの存在はユニークだろう。ゼミ合宿ではなるべく建築家の物件に泊まるルールを決めており、今回はアパホテルになった丹下健三の《幕張プリンスホテル》を選んだ。もっとも、部屋は普通のビジネスホテルの仕様になっている。ただ、水平に伸びていく幕張メッセに対して、垂直に起立するヴォリュームの関係性は健在だ。

写真:上=《イオンモール幕張新都心》 下=《東京ベイ幕張(旧幕張プリンスホテル)》

2016/08/08(月)(五十嵐太郎)

東北大五十嵐研ゼミ合宿《多古新町ハウス》

[千葉県]

竣工:2013年

2日目はアトリエ・ワンによる《多古新町ハウス》へ。近くの神社を意識して連続する赤い軒下を共有し、L字型に配置したデイサービスに、24時間オープンの寺子屋を設け、地域に開く。3.11の震災で近くの図書館が使えなくなったらしいが、訪れたときも地元の学生が数名たむろしていた。事業主の福祉楽団の意向で、公共建築以上に公共的な場になっている。高校球児も下宿するフレキシブルな活用も興味深い。

2016/08/09(火)(五十嵐太郎)

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