2018年01月15日号
次回2月1日更新予定

artscapeレビュー

2016年10月15日号のレビュー/プレビュー

第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 関連企画「future practice」

会期:2016/05/28~2016/11/27

PALAZZO ROSSINI[イタリア、ヴェネチア]

月曜はビエンナーレが休みにつき、ヴェネツィアの現代建築めぐりをしようと思ったら、船がストライキだった。仕方なく徒歩圏でまわれるエリアを散策する。ビエンナーレ関連企画のパラッツオ・ロッシーニでは、「フューチャー・プラクティス」と題して、国際ワークショップなど、ハンブルグの建築教育を紹介していた。

2016/09/12(月)(五十嵐太郎)

ZAHA HADID EXHIBITION AT PALAZZO FRANCHETTI

会期:2016/05/27~2016/11/27

PALAZZO FRANCHETTI[イタリア、ヴェネチア]

パラッツォ・フランケッティのザハ・ハディド展が素晴らしかった。これまで肩の力を抜きならがも効果的に見せる彼女の展示を幾度か見ていたが、ニューヨークのグッゲンハイム美術館の個展のように、今回は全開で作品を紹介している。ちなみに、グッゲンハイムは床がスロープで、よく美術関係者から悪口を言われるが、ザハはだったらこうすればと言わんばかりに、前衛的なドローイング群を斜めにかけてみせた。今回は、一枚毎に新しい表現形式を創造していく初期の手描きドローイングが集合し、またスタディの模型なども数多い。デジタルになってからは絵の魅力はなくなるが、現物の迫力がすごい。そしてロボティクスと連動したデザインの前線も紹介している。アメリカ館やイスラエル館は同傾向だったが、結局ザハの方が美しい。正直、ジャルディーニ全体の展示より、20世紀最後の巨匠ザハの個展の方が面白かったが、これは彼女のデザインが展覧会と相性がよいことも大きいだろう。表象形式の創造とデザインの更新が分かち難く結びつくからだ。なお、ひどい目にあった新国立競技場案は展示から外されていた。

写真:左・右上2枚=ザハの展示、右下=アメリカ館の展示

2016/09/12(月)(五十嵐太郎)

ACCROCHAGE

会期:2016/04/17~2016/11/20

Punta della Dogana[イタリア、ヴェネチア]

プンタ・デラ・ドガーナ「ACCROCHAGE」展へ。シュプレマティスムを下敷きとしたソル・ルウィットの図と地の反転による巨大な黒い円や三角など、全体的に幾何学的作品が多く楽しめたが、最後に見たピエール・ユイグの「ヒューマンマスク」が衝撃の映像だった。お面・鬘・洋服で女装した猿が、被災地の福島の廃屋で佇む作品である。これを見て笑っている西洋人もいたのだが、なんとも居心地の悪さを感じさせる内容だった。

2016/09/12(月)(五十嵐太郎)

「imagine」展ほか

会期:2016/04/23~2016/09/19

ペギーグッゲンハイム美術館[イタリア、ヴェネチア]

ペギーグッゲンハイム美術館の「imagine」展はイタリアの1960年代美術を紹介する。ファビオ・マウリ、ロ・サビオ、ピストレットの過去作を学ぶ。続いて、パラッツォ・ベンボのビエンナーレ関連展示へ。アイゼンマン、日本建築設計学会・西尾圭悟のキュレーションによる10の日本現代住宅展、高崎正治などを鑑賞する。

写真:左・右上=「imagine」展 右下=パラッツォ・ベンボのビエンナーレ関連展示

2016/09/12(月)(五十嵐太郎)

第6回公募 新鋭作家展二次審査(プレゼンテーション展示公開)

会期:2016/09/06~2016/09/19

川口市立アートギャラリー・アトリア[埼玉県]

来年の「新鋭作家展」に向けた公募の第2次審査で、1次審査通過者8組(2人の辞退者を除く)によるプレゼンテーション展示を一般公開している。ストリートアートみたいにテンポラリーなフレスコ画を目指す河田知志、日常品をセメントで固めて鋳型をつくって並べる大場さやか、自分を他人に演じさせながら本人と対話する藤井龍、世界地図を立体的につくって水没させる熊野陽平などどれも力作ぞろい。でもこの「新鋭作家展」、いい作品をつくればおしまいというのではなく、市民とともに展覧会をつくりあげていくことを目標とする注文の多い公募展なので、市民が介入する余地のあるプランを選んだ。入選したのは、川口の夜のネオンを背景に影絵をつくって撮影する佐藤史治+原口寛子、新聞紙を鉛筆で塗りつぶし星雲を浮かび上がらせる金沢寿美の2組。これから1年かけて市民も交えて作品=展覧会をつくっていくというから、アーティストもキュレーターも楽じゃない。

2016/09/12(月)(村田真)

2016年10月15日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ