2018年05月15日号
次回6月1日更新予定

artscapeレビュー

2017年02月15日号のレビュー/プレビュー

国立故宮博物院

[台湾、台北市]

台湾へ。およそ20年ぶりくらいで故宮博物院を訪れた。やはり、ここのコレクションはどのジャンルも、すさまじいものばかりである。特に《九層象牙球》の究極の手技芸は、以前見たときと同じ感想になるのだが、いまでもコンピュータ制御によって、まだこのレベルの精緻さは実現できないのではないかと思うほどだ。フィクションでもよいから、この作品をつくった職人の物語を読んでみたい。またショップにおける書画や所蔵品のカタログの充実ぶりはすごかった。これは日本でも見習うべきである。

写真:上から、《国立故宮博物院》、九層象牙球、翠玉白菜ほか

2016/12/27(火)(五十嵐太郎)

《台北パフォーミングアーツセンター》

[台湾、台北市]

OMAによる《パフォーミングアーツセンター》を見る。都市間競争のなかで、台中の国家歌劇院に対抗して新しくできるモニュメントだ。昨年だいぶ完成していたので、仮囲いはもうないのかと思いきや、まだ残っており、全容はわからない。とはいえ、夜空を背景に球体部分だけがむき出しで飛び出し、むしろ異様な雰囲気を漂わせていた。そばを通り過ぎる観光客もぎょっとして見上げており、アイコン建築の役割としてはすでに完成している。

2016/12/27(火)(五十嵐太郎)

迪化街

[台湾、台北市]

台北の迪化街を久しぶりに訪れた。最初に来たときは独自に西洋の様式を解釈した近代建築がよく残っているエリアという印象だったが、いまはリノベーションによる再生物件が増え、おしゃれな店が目立ち、観光客でにぎわう。横浜も東京も、昔はこんなストリートがたくさんあったはずなのだが、ほとんど壊滅しているのは残念である。

2016/12/28(水)(五十嵐太郎)

《VVG chapter》《齋東詩舍》

VVG chapter、齋東詩舍[台湾、台北市]

古い日本家屋を改修し、予約でしか入れない図書スペースのVVG CHAPTER文房へ。2016年にグッドデザイン賞に選ばれた物件である。2時間ごとの入れ替え制で、一度に12名までを事前に受け付け、ぜいたくな時間と空間を過ごすことができる。しかも、お茶とお菓子を無料で提供する。誠品書店が登場したときにも驚いたが、VVGもすごい。カッコいい、先端的な図書空間である。
近くにある《齋東詩舎》へ。これも官舎だった25号と27号、二棟の日本建築を改造したものである。陳瑞憲のリノベーションによって、詩や文学の展示施設と活動の場に生まれ変わった。床を掘り下げた畳の空間、付書院介入、押し入れにぴったりと入る展示用の什器など、心憎いデザインが室内で展開される。

写真:左列、右上=VVG CHAPTER文房 右下=齋東詩舍

2016/12/28(水)(五十嵐太郎)

益品書屋

[台湾、台北市]

さらに仁愛路の益品書屋へ。ここもビルの一階部分が興味深い図書空間になっていた。150席あり、100元(約400円)でフリードリンク、時間制限なしで、2,500冊のヴィジュアルブックを閲覧できる。滞在時には音楽の生演奏もしていた。漫画喫茶ではなく、わりとデザイン系の本が多く、日本でもこういう場が欲しい。

2016/12/28(水)(五十嵐太郎)

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