© 森山大道
写真提供＝タカ・イシイギャラリー
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夜の歌舞伎町の、めくるめく街明りの真只中に立ちつくすとき、街が新宿が、撮レ！と発信する。むろんぼくは、撮ル！と応答する。
42年まえ、上京して初めて途方にくれたのが他ならぬ新宿（ここ）の街角だった。その後の長い時間、つねにこの街は、ぼくのあらゆる生における現場であり交叉点であり、全部ひっくるめて写真（テーマ）だった。
ぬれぬれた唇の街。したたかな荒野。
カメラを持たされたものにとって、「新宿（ここ）」を撮らずして、いったい何処を写せというのであろうか？
――森山大道
タカ・イシイギャラリーでは、7月19日（金）より8月24日（土）まで（8月6日−10日休み）、森山大道展「新宿」を開催する。また本展では、写真集『新宿』（月曜社、7月末発売）より選んだ新作のモノクロプリント十数点も展示・限定販売される。
「『新宿（ここ）』を撮らずして、いったい何処を写せというのであろうか？」という熱い想いを胸に、日々移り変わる新宿の姿を焼きつけた迫力あるモノクロームの世界を鑑賞したい。
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