1929年のディアギレフの死とそれによるバレエ・リュスの解散以後開催された展覧会の総称。翌年1930年、セルジュ・リファール主宰で開催された展覧会を初めとし、現在に至るまでほぼ毎年何らかの形で展覧会が開催されている。中でも1954年、エディンバラ・フェスティヴァルで開催された「ザ・ディアギレフ・エキシビション」は伝説的。『ディアギレフ』『ニジンスキー』の著書で知られるリチャード・バックルが主催し、その規模と凝った会場装飾、往年の名ダンサー達の参加が大きな話題となり、いまなお、バレエ・リュス展覧会の在り方に大きな影響を与えている。最近では1996年にロンドン、バービカン・センターが初めてロシアからの出品作品を含めた「ディアギレフ――バレエ・リュスの創造者」展を行ない、同年ストックホルム、ダンス博物館では同館所蔵の衣装を中心とした「贅沢なる芸術」展、1997年、アメリカ、コネチカット州、ワズワース・アテネウム美術館では同館所蔵品を中心とした「バレエ・リュスの芸術」展が行なわれた。1998年日本でも、セゾン美術館で「ディアギレフのバレエ・リュス」展が開催されている。1999年には衣装を中心とした「フロム・ロシア・ウィズ・ラヴ」展がオーストラリア、パースで開幕するなどいまだにその人気は衰えを知らない。また、2009年にはバレエ・リュス生誕100年を祝う大規模な展覧会が世界中で企画されている。
(芳賀直子)
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