ベネッセ・コーポレーションが瀬戸内に浮かぶ小さな島、直島の南部、島の3分の1に当たる地域に文化村構想を持ち込んだのは1986年のこと。以後3年ごとに、国際キャンプ場、直島コンテンポラリーアートミュージアム、直島コンテンポラリーアートミュージアム・アネックス(宿泊施設)の各施設が建設され、95年に完成。ホテル、キャンプ場と一体となった安藤忠雄設計の直島コンテンポラリーアートミュージアムはこの構想の中心施設である。アメリカを中心とした戦後美術のコレクションを保有し、日本現代アーティストを取り上げた企画展を年数回行なう。また、98年から推進されている「家プロジェクト」は、美術館敷地外で展開される、島全体にアートを浸透させる企画のひとつである。現代アートによる古民家の保存と再生が意図されているこのプロジェクトでは、土地の古い民家を利用した【サイト・スペシフィック】な作品が毎年1人の作家によって制作され、パーマネントに展示されることになる。これまでに、宮島達男による《Sea
of Time '98》、安藤忠雄設計の《南寺》に設置されたジェームズ・タレルの作品《Backside of the Moon》が実現している。
(宮川暁子)
関連URL
●直島コンテンポラリー・アート・ミュージアム http://www.naoshima-is.co.jp/
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