ファシズムの台頭した1922年、美術評論家M・サルファッティの呼びかけによりM・シローニ、A・ブッチ、A・フーニ、L・ドゥドレヴィッレらによって、イタリア・ミラノに結成されたグループ。ムッソリーニ・シンパであったサルファッティが主導者であったことから、グループはファシズムへの傾倒を強く示した。主に英雄や労働者をモチーフとした絵画作品を彼らは発表し、反前衛と愛国主義をモットーとした。「クワトロチェント(1400年代)の栄光を再びノヴェチェント(1900年代)へ!」というマニフェストが示すように、彼らはイタリア・ルネサンスの作品に範を求め、写実的なスタイルを好んだ。ムッソリーニのPNI(全国ファシスト党)が政権を奪取すると、名実ともに「ファシスト芸術」の砦となりそのプロパガンダに終始した。一時期、C・カッラも参加している。
(苅谷洋介)
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