1955年に結成されたクロスジャンル的アートグループ。池田龍雄、熊谷光之の提唱のもと飯田善國、石井茂雄、河原温、島村潔、羽仁進、奈良原一高、前田常作、芥川沙織らが参加し、各自の研究発表に基づく自由討論会を月1回行ない、数年間継続した。入会規約や宣言などは存在せず、自由に議論、意見交換を行なうことを旨とした会で、当時さかんに結成された美術グループと同様、既成美術団体の閉鎖性に行き詰まりを感じた作家が集まり、結果的に戦後の前衛美術を牽引する才能を輩出した。とはいうものの、この会でグループ展などを催したことはなく、あくまでも制作にいたる前段階での同時代的な思想の了解・共有の場、おのおののヴィジョンを形成する場として機能していた。
(宮川暁子)
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