ZKM (Zentrum für Kunst und Medientechnologie Karlsruhe)
正式名称はカールスルーエ・アート・アンド・メディア・テクノロジー・センター。南西ドイツのバーデン地区にあるカールスルーエ市に所在する21世紀志向のメディア・アートの総合研究・展示施設で、正式オープンは1997年10月18日だが、その存在はCD-ROMの制作などによって約8年間の準備期間中から広く知られていた。「メディアテック」「現代美術館」「メディア美術館」「映像メディア研究所」「音楽音響研究所」の5部門とカールスルーエ市立美術館からなり、各セクション長の提案を館長が束ねるトップダウン型の組織形態からなっている。この巨大施設の運営費はほとんど公費でまかなわれており、行政が文化事業を牽引するドイツの伝統と、国際化を図る地方都市の思惑が反映されている。なお当初、この施設は89年のコンペで当選したR・コールハースが設計を担当する予定であったが、その後の紆余曲折を経て、結局かつて軍需工場であった古い建物を改築して使用することになった。
(暮沢剛巳)
関連URL
●コールハース http://www.cnn.com/2000/STYLE/design/04/17/pritzker.prize.02/index.html
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