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アガ・カーン建築賞
Aga Khan Award for Architecture
イスラム文化圏に建てられた現代建築や開発プロジェクトを表彰する、Aga Khan Development Network(AKDN)のプログラムのひとつ。1980年以降、3年おきに11回の表彰がされている。イスラム文化圏の建築に関する賞としては最も権威のある賞のひとつであり、伝統的な建築の保存や再生、また伝統的な技術の保存に関するプロジェクトを多数取り上げる一方で、ジャン・ヌーヴェルとArchitecture-Studioの《アラブ世界研究所》(フランス、1989年受賞)、ノーマン・フォスターの《ペトロナス工科大学》(マレーシア、2007年受賞)等、国際的な賞としての様相を呈してもいる。AKDNは教育、医療、衛生に関する支援を重視するほか、建築分野に関しても積極的に支援を行なっており、ハーヴァード大学やマサチューセッツ工科大学に基金を設置して、アガ・カーン・イスラム建築プログラムやオンラインコミュニティーサイト「ArchNet」を提供している。
著者: 田口純子
参考文献
- 『SD』, 「多彩な風合のアラベスク アガ・カーン賞の意味するもの」, A・A・スルタン, 鹿島研究所出版会, 1988年2月
- 『建築雑誌』124(1586), 「アガカーン賞に見るイスラームのアイデンティティー 様式としての『イスラーム建築』について」, メイサムマスミ, 日本建築学会, 2009年2月
参考資料
- Aga Khan Award for Architecture, http://www.akdn.org/architecture/
- ArchNet, https://archnet.org/lobby/