2019年12月01日号
次回12月16日更新予定

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ミクスト・メディア

Mixed-media

基本的には二種類以上の素材・技法の組み合わせにより構成されたアート作品に対して用いられる語で、往々にして作品キャプションなどの素材表記に使用される。事後的な定義ではあるが、適用範囲は20世紀以降で、最初のミクスト・メディア作品は1912年頃のピカソやブラックのコラージュを用いたキュビスム絵画とされている。その方法は、ダダ(特にK・シュヴィッタースのメルツ)やシュルレアリスムにおいて発展し、第二次世界大戦後にはアメリカ合衆国のネオ・ダダ、イタリアのアルテ・ポーヴェラ、フランスのヌーヴォー・レアリスム、日本の具体美術協会などにより継承された。例えば、アルテ・ポーヴェラを代表する作家のひとりであるJ・クネリスによる立体作品《無題》(1978)は、油彩の施されたキャンヴァス(伝統的素材)、石灰袋(ファウンド・オブジェ)、船の模型(レディ・メイド)で構成されている。アサンブラージュとの相違は、平面作品の素材からイヴェントやインスタレーションの構成要素に至るまで、より広範囲な対象のマテリアルを示す際に適用される点であろう。さらには、ドイツのグループ・ゼロ、アメリカ合衆国のE.A.T.、日本の実験工房に端を発する音響、照明、映像などで構成された作品もミクスト・メディアと見なされるが、そうしたジャンル横断的な作品はインターメディア・アートとして区別される場合もある。

著者: 長チノリ

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