東北関東大震災での支援を続けている中で、今までにない支援のシステムが構築されつつあります。WEB上で被災地で有効だと思われる知識やノウハウを集約しているOLIVE。FabLabJapanでは、アイデアの投稿、ビジュアル化、翻訳と全面的にOLIVEの取組みをバックアップしているFabforLifeというプロジェクトを紹介させていただきました。しかし、「電気が使用できないところで、WEBが有効なのか?」ということは、いつも頭にありながらもコツコツと作業をすすめていました。そんな中、新潟長岡市にある東日本大震災ボランティアバックアップセンターがOLIVEの取組みに共感し、印刷プロジェクトが行なわれていることを知りました。支援がバトンタッチされてていくことの可能性に驚きと感動を覚えた。印刷プロジェクトは、2500ヶ所ある避難所へ向けて1ヶ所でも多くアイデアを届けるため、A4ファイルと壁紙新聞タイプの2種類の印刷物のデータをWEB上に公開。プロジェクトへの参加は、自宅で印刷できる環境があれば誰でも参加することができました。OLIVEでPDF化されているデータを印刷してファイリングしたあと長岡市へ送る、というシンプルな形式です。そして、支援物資と一緒に被災地へ届けるという試み。分散した支援がネットワーク化することにより、アイデアを循環させ、現地からのフィードバックを得ることで、本当に有効で生きた情報を蓄積していくことが可能になっていく。FabLabの理念は、DIY(Do It Yorself) からDIWO(Do It With Others)の社会へというもの。共につくり出す社会を描いています。つまり現代版の「結」のカタチ。震災支援という文脈だとしても、現代版の「結」と いうカタチを今回のネットワーク化する支援のあり方から垣間みる事ができたのは、大きな収穫でした。まだまだ課題は多いのですが、実は、現地を支援しているようで、自分たちの備えにもなっているんですよね。
被災地からの手紙:モノやアイデアを届けているようで、本当は「心」を届けていたことを再認識するのでした。
【ネットワーク化する支援】