アートフラッシュニュース

曹洞宗萬亀山東長寺の新たな幕開けとなる本展では、大乗仏教の「回向」をテーマに、東長寺が新たに提案する、次代の寺院のありようをご紹介致します。《継ぐ》《結う》《紡ぐ》《響く》《繋ぐ》《続く》の6つの観点から「回向」を捉え、作品展示、トークイベント、音楽ライブ、ワークショップなどの多彩なプログラムを通して、「人と社会を結び、次代の文化・地域を創造する」これからの東長寺の思想と諸活動をご体感いただきます。

■第一巻　継ぐ　展示《Seeing Beyond the Buddha　佛陀の向こうに観る》インゴ・ギュンター
会場：P3ギャラリー　入場無料
仏教では教えを「経」と言い、それは糸を通じて教えを過去から未来へと、時代を経て伝えていくものとして表されます。ドイツの現代美術家インゴ・ギュンターが制作した、自然の光を集めて形作られる本作品は、太陽光の変化をそのままに、緩やかな明滅を繰り返します。光によって象徴される過去から継承された教えや記憶、知恵といった人々のエネルギーの輝きを湛えて、展覧会終了後は文由閣1Fに設置される予定です。

■第二巻　結う　展示『回向の加速装置』　東長寺の活動紹介
会場：P3ラウンジ　入場無料
「文由閣」を拠点に展開する「寺院活動と人・社会を結び、次代の文化・地域を創造する」東長寺の諸活動をパネルや模型、映像展示、建築ツアーなどでご紹介します。
映像作品：山城大督（美術家・映像ディレクター）
模型制作：大橋重臣（別府竹細工　伝統工芸士）＋池将也（竹工芸家）、松野勉（建築家）

■第三巻　紡ぐ　トークイベント『記憶の物語』（全4回）
会場：東長寺　入場無料（定員：各回50名　要予約/先着順）
先人の足跡、古来より受け渡されてきた智慧が、私たちの生きる力となってきました。寺院とは、人々の生の証、記憶を未来へと継承する場所。ここに多彩なゲストを迎え、記憶を受け継ぎ、未来を紡ぐ実践を学びます。ナビゲート：芹沢高志（P3統括ディレクター）
□7月12日（日）12:30開場／13:00開演
「記憶の継承」蔡國強（現代美術家）
□8月29日（土）18:30開場／19:00開演
「香りの道」蜂谷宗苾（志野流香道二十一世家元継承者）
□9月18日（金）18:30開場／19:00開演
「人間はどこからきたのか」高梨直紘（天文学普及プロジェクト「天プラ」代表/東京大学　特任准教授）
□10月2日（金）18:30開場／19:00開演
「知恵の記録」石川直樹（写真家）

■第四巻　響く　音楽シリーズ『響く心、響く声』（全3回）
会場：東長寺　本堂　入場無料（定員：各回100名　要予約/先着順）
声を響かせること、それは古来から伝承の形でもありました。声の響きを味わう3つのコンサートを、読経の響きを最大限に生かすよう設計された本堂で行います。
□8月23日（日）17:30開場／18:00開演
青柳拓次（音楽家）
□9月27日（日）16:30開場／17:00開演
evala（音楽家・サウンドアーティスト）
□10月9日（金）18:30開場／19:00開演
ウロツテノヤ子（バリガムラン）、津村禮次郎（観世流能楽師）

■第五巻　繋ぐ　ワークショップ「過去と未来を繋ぐ術」（全2回）
会場：東長寺
長い時間のなかで育まれた様々な技術。それら技術には、過去から現在へ、多くの人の生きた証が痕跡として刻まれています。手仕事の記憶や地形から現在を知る体験など、過去と未来を繋ぐ術をテーマにしたワークショップ。
□8月21日（金）13:00-16:00
「手仕事の記憶」
講師：大橋重臣（別府竹細工　伝統工芸士）
対象：小学校3年生〜中学生（小学生は保護者同伴）
定員：10名（先着順）
料金：1,000円
大橋重臣が考案した遊具「テンタ」を使って竹細工を体験するワークショップ。
□10月3日（土）14:00-17:00
「土地の記憶」
講師：杉浦貴美子（ライター/写真家）
定員：15名（先着順）
料金：1,000円
文由閣のランドスケープ計画の元になった土地の歴史や記憶。「食べられる地形模型」と「まち歩き」を組み合わせて学ぶワークショップ。

■第六巻　続く　展示《念願の木》オノ・ヨーコ
願い事を書いた短冊を結びつける参加型作品。観客が木に結わえ付けた願い事は、会期終了後にアイスランドにあるオノ・ヨーコの恒久設置作品「イマジン・ピース・タワー」に送られます。世界中から集まった願い事は光の束となり、成層圏へと発信されます。

■参加申込み方法
各イベントは予約制です。
予約は7月1日に受け付け開始予定です。詳細は下記のURLをご参照ください。
http://p3.org/JAPAN/2015/06/echo/