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記憶風景を縫う チリのアルピジェラと災禍の表現

最終更新日:2017年06月06日

本展覧会では、南米チリの軍政期(1973〜1990年)に発達したタペストリー〈アルピジェラ〉と、戦争・紛争や災害の経験を描いた国内外の裁縫作品をともに展示します。展示は仙台、京都、長崎を巡回し、それぞれの土地で重ねられてきた経験や表現との対話をこころみます。布の上に描かれた記憶風景を媒介に、自身につながる経験と向き合う場をつくることが本展のねらいです。


アルピジェラとは
アルピジェラはチリの貧しい一般女性が古着や布の切れ端から作ったパッチワークです。アンデスの山々と貧困地区特有の光景を背景に、コミュニティの助け合いや、ピノチェト軍政下の人権侵害を訴える活動が描かれます。素朴な造形と日常生活になじんだ素材・技術を用いるアルピジェラの技法は、見る人の五感に深く訴えかけ、破壊的な経験との向き合い方について多くのことを考えさせるものとなっています。
また、共通の苦しみや困難を抱える人たちが集い、雑多な話をしながらそれぞれの経験を縫っていく営みは、女性たちに憩いの場をもたらし、日々を生きるための力も与えました。その様子は、東日本大震災後に被災地で見られた多くの活動と共振するものでもあります。
本展では、軍政期のチリで作られたアルピジェラ、およびアルピジェラと共鳴する国内外の裁縫作品、合計30数点を展示します。

ウェブサイトより)

仙台展
2017年5月30日(火)〜6月12日(月)11:00-19:00
東京エレクトロンホール宮城 5階501展示室
(仙台市青葉区国分町3-3-7)

京都展
2017年7月1日(土)〜7月9日(日)11:00-18:00
同志社大学寒梅館ギャラリー(寒梅館地下1階)
(京都市上京区御所八幡町103)

長崎展
2017年8月29日(火)〜9月3日(日)10:00-19:00(最終日は16:00まで)
長崎県美術館 県民ギャラリーA室
(長崎市出島町2-1)

※会期中、関連イベントあり

詳細情報はウェブサイトをご覧ください。

入場料
全会場入場無料
主催
「記憶風景を縫う」実行委員会
ウェブサイト
展覧会「記憶風景を縫う チリのアルピジェラと災禍の表現」