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没後10年 白髪一雄 水滸伝 豪傑シリーズ─アクション・ペインティングによる豪放の世界─

最終更新日:2018年11月19日

素足でロープにつかまり滑走して描くダイナミックなアクション・ペインティングによって、絵画に新たな領域を切り開いた白髪一雄(1924-2008)。本展は、没後10年を節目として、海外でも人気が高い白髪の代表作「水滸伝豪傑シリーズ」(全108点)の中から国内の美術館所蔵作品20点を集めて紹介します。

白髪は中国の古典文学や書に関心を抱き、創作にもその影響が見られますが、特に明の時代に著された伝奇小説『水滸伝』を少年時代から愛読していました。「水滸伝豪傑シリーズ」とは、物語に登場する豪傑108人の名が題名として付けられた作品群を指し、白髪が関西を拠点とする前衛美術グループ「具体美術協会」で活躍した1950年代末から1960年代前半に描いた作品です。30代後半から40代にかけての血気盛んな白髪が渾身のエネルギーを画面にぶつけたアクション・ペインティング作品の真骨頂と言えます。同シリーズの個々の作品名は、制作した後に便宜的に付けられたものですが、物語と登場人物を熟知した白髪が題名を付けた作品の画面からは、豪傑たちのイメージを膨らませることもできるでしょう。

本展では、アクション・ペインティングによる大作群によって、白髪が愛した『水滸伝』の豪放の世界をご紹介します。

ウェブサイトより)
会場
尼崎市総合文化センター
(兵庫県尼崎市昭和通2丁目7-16)
会期
2018年11月10日(土)〜12月16日(日)
入場料
一般800円、シニア(65歳以上)500円、大・高校生400円
※中学生以下無料
※身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳、療育手帳などを持参の方は、手帳の提示により半額、介護者1名は無料
休館日
火曜日休館
開館時間
10:00〜17:00(入館は16:30まで)
主催
公益財団法人尼崎市文化振興財団、毎日新聞社
ウェブサイト
www.archaic.or.jp/event/gallery/detail.php?id=307
関連事業

美術資料アーカイブの現在─美術家を知る手がかりとして─


白髪の出身地・尼崎にある「白髪一雄記念室」と出身校である「京都市立芸術大学」、所属していた「具体美術協会」と関連する3つの機関の関係者が、美術資料アーカイブについて、それぞれの事例を語り合うトークイベント。

日 時:12月9日(日) 14:00〜15:30(13:30開場)
会 場:尼崎市総合文化センター7階第2会議室
定 員:100名(事前申し込み不要)
参加料:無料

パネラー:
妹尾綾(尼崎市文化振興財団学芸員/白髪一雄記念室担当)
松山ひとみ(大阪新美術館建設準備室学芸員/アーカイブ担当)
石原友明(京都市立芸術大学 教授/美術家)

モデレーター:
齋藤歩(京都大学総合博物館特定助教/アーキビスト)