アートフラッシュニュース

1990年代から現在に至るまで、現代美術のみならず演劇界でも忘れられない作品を発表してきた美術家やなぎみわ（1967～）。〈エレベーター・ガール〉で最初に注目を浴び、〈マイ・グランドマザーズ〉や〈フェアリー・テール〉といった一連の写真作品で世界的に評価を受け、2009年には第53回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表となりました。
その一方で、翌2010年には本格的に演劇プロジェクトを始めます。大正期の日本を舞台に、新興芸術運動の揺籃を描いた「1924」三部作で話題を集め、特に2014年台湾で製造したステージ・トレーラーを母体に2016年から日本各地を巡礼する野外劇は大きな感動を与えました。その舞台作品と並行して制作した、日本神話をモチーフに桃を撮影した新作シリーズを展示します。また本展に向け、京都、高松、前橋、福島の大学等と連携した「モバイル・シアター・プロジェクト」が立ち上がり、マシンによる神話世界も展覧会場に生み出されます。

美術と舞台の両極を往還することで生まれるやなぎ作品は、スペクタクル性とドキュメンタリー性が交錯し、虚実を幾重にも越境していくものです。待望された10年ぶりとなる本展では、これまで以上にやなぎの汲み尽くせぬ創造の泉に迫ります。

ライブパフォーマンス『MM』

構成・演出：やなぎみわ
出演：高山のえみ
音楽：内橋和久
日時：5月17日（金）・18日（土）19時30分開演（19時受付）
会場：アーツ前橋 地下ギャラリー（群馬県前橋市千代田町5-1-16）
参加費：1,500円（3月15日よりアーツ前橋総合案内にて予約販売・電話予約可）
定員：先着各回70名

※お問い合わせ・お申込みはアーツ前橋（tel.027-230-1144）まで
※上映時間1時間程度
※5月17日（金）終演後にアフタートークあり
※未就学児童のご入場はご遠慮ください
※本プロジェクトは、JSPS科研費JP17H00910に関連する作品です

◎やなぎみわ展「神話機械」詳細情報はこちら。