2024年03月01日号
次回3月18日更新予定

アートフラッシュニュース

最新の情報は、各施設の公式ホームページなどでご確認ください。

ライブ配信+アーカイブ「飯沢耕太郎の写真集千夜一夜」

最終更新日:2020年08月07日

「飯沢耕太郎の写真集千夜一夜」とは?

「写真集食堂めぐたま」では写真集関係のイベントを開催していました

飯沢耕太郎が所有する5,000冊の写真集が並ぶ「写真集食堂めぐたま」では、毎月、写真集を紹介するイベントを開催してきました。飯沢耕太郎が作家別、テーマ別で店内の写真集を解説する「写真集を読む」、写真家をゲストに迎えてトークをしながら、自作の写真集の本質に迫る「写真集を語り尽くす」は、合計開催数が64回になります。毎回、多くの方が参加してくださり、写真集の面白さが伝わっていったのではないかと思っています。

新型コロナの感染拡大の中だからこそ、写真集の面白さを伝えたい

新型コロナの感染拡大を受けて、4月からはイベントができなくなり、めぐたまも自粛の要請を受けてテイクアウトのみの営業になりました。先行きが不安な空気が流れる中、こんな時こそ、写真集を見る楽しみを皆さんに味わっていただきたいと思い、4月24日からYouTubeでのライブ配信を始めました。それが「飯沢耕太郎の写真集千夜一夜」です。

写真集は写真家の世界観を伝える

写真を味わう手段としては、写真展、SNSなどいろいろなやり方があります。写真展はライブコンサートのように、写真と直接対話できるし、SNSは手軽でスピード感がある媒体です。
でも、写真家の世界観を丸ごとパッケージした写真集には、ほかの媒体にはない利点があります。読者は好きなときにページをめくることができるし、写真家は写真の見せ方を工夫することで複雑な内容を伝えることもできます。画集のように作品を紹介するだけでなく、それ自体が、編集者やデザイナーとの共同作業によって成立する、“紙のオブジェ”なのです。それでも、写真集をぼんやり眺めているだけでは、深く味わうのはむずかしい。その「読み方」を知るために、「飯沢耕太郎の写真集千夜一夜」のような企画が必要になります。

一冊の写真集を表紙から最後まで1ページずつ丁寧に読み解きます

YouTubeでしかできない企画ということで、こんなやり方を考えました。「写真集食堂めぐたまの蔵書から、これまで僕が特に感動した写真集を毎回1冊ずつ選び、表紙から最後のページまで丁寧に読み解きます。古今東西の写真集を紹介することで、いろいろな楽しみ方を知っていただきたいと思います」(飯沢耕太郎)。視聴者の目の前で、本をめくって解説してもらっている気分になれる構成です。普通のイベントでは、人数が多いので、こんなに間近で本を見ることはできませんでした。
作家の略歴や写真集の時代背景も説明しています。写真について詳しくない人でも楽しめる内容です。また、ライブ配信なので、番組内で質問をチャットで受けられます。飯沢耕太郎が、番組の最後に質問に答えます。

配信情報

めぐたまTV:https://www.youtube.com/channel/UCpF3CBtjdI7nGJNSvps54Zg
毎週日曜日 21時〜(予定) 視聴は無料ですが、投げ銭も受け付けています。

次回の配信

写真集千夜一夜 第二十八夜
内藤正敏『東京 都市の闇を幻視する』名著出版、1985年
「婆バクハツ!」シリーズで、東北の民間信仰の世界を探求した異才、内藤正敏が次に挑んだのは、東京の「光輝けば輝くほど深まる闇」だった。闇の中に蠢く異形の人物たちが、ストロボの閃光で浮かび上がる。
2020年8月9日(日)21:00〜
配信アドレス:https://youtu.be/2SG9dGPm00w

アーカイブ

これまで配信してきたコンテンツのアーカイブがご覧になれます。(8月3日現在 27作品。毎週1本ずつ増えます)
●第一夜 森山大道『にっぽん劇場写真帖』室町書房
●第二夜 安井仲治『安井仲治写真作品集』上田備山/復刻版・国書刊行会
●第三夜 ウォーカー・エヴァンズ Walker Evans『American Photographs』The Museum of Modern Art, New York
●第四夜 植田正治『童暦』中央公論社
●第五夜 ピーター・ビアード Peter Beard『ジ・エンド・オブ・ザ・ゲーム』リブロポート/『ダイアリー』リブロポート
●第六夜 奈良原一高『スペイン 偉大なる午後』求龍堂
●第七夜 アンリ・カルティエ=ブレッソン Henri Cartier-Bresson『The Decisive Moment(決定的瞬間)』Simon and Shuster
●第八夜 佐内正史『生きている』青幻舎
●第九夜 東松照明『太陽の鉛筆』毎日新聞社
●第十夜 アウグスト・ザンダー August Sander『時代の肖像(Antlitz der Zeit)』Schirmer/Mosel
●第十一夜 川田喜久治『地図』美術出版社
●第十二夜 牛腸茂雄『SELF AND OTHERS』白亜館
●第十三夜 W.H.F.トルボット W.H.F.Talbot『自然の鉛筆』The Pencil of Nature(日本語版・赤々舎)
●第十四夜 ロバート・フランク Robert Frank『私の手の詩』The Lines of My Hand 邑元舎
●第十五夜 川内倫子 『うたたね』リトルモア
●第十六夜 土門拳『ヒロシマ』研光社
●第十七夜 エド・ファン・デル・エルスケン Ed Van Der Elsken「セーヌ左岸の恋」Love on the Left Bank, Dewi Lewis Publishing
●第十八夜 深瀬昌久 『鴉』蒼穹舎
●第十九夜 篠山紀信『晴れた日』平凡社
●第二十夜 ルイス・キャロル『写真家ルイス・キャロル』Lewis Carroll Photographer
●第二十一夜 山沢栄子『遠近』未來社
●第二十二夜 ダイアン・アーバス『diane arbus』aperture
●第二十三夜 細江英公『鎌鼬』現代思潮社
●第二十四夜 『光画』聚楽社→光画社
●第二十五夜 リチャード・アヴェドン『ナッシング・パーソナル』Richard Avedon, Nothing Personal, Atheneum
●第二十六夜 須田一政『風姿花伝』朝日ソノラマ、1978年
●第二十七夜 ソール・ライター『アーリー・カラー』Saul Leiter, Early Color, Steidl

2020年8月11日追記

(プレスリリースより)
入場料
無料/投げ銭:めぐたま商店https://megutamatokyo.stores.jp
ウェブサイト
写真集食堂めぐたま : https://megutama.com
配信URL: https://www.youtube.com/channel/UCpF3CBtjdI7nGJNSvps54Zg


アートフラッシュニュース

文字の大きさ