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特別展 伝わるかたち/伝えるわざ─伝達と変容の日本建築(国立博物館収蔵品貸与促進事業)

最終更新日:2020年10月30日

本展は、建築を構成する組物・障壁画・座敷飾や、建築をあらわした図面・絵画・模型などを紹介しながら、建築のさまざまな情報がどのように伝達し変容したのか、その技法や知恵、意味や背景に迫る日本建築史の新しい展覧会です。

建築はさまざまな要素により成立しています。例えば、組物や彫物などの実在の建築を成立させる「もの」。あるいは、ものや人間とのさまざまな相関により拡がる「空間」。大小の規模をもつ眼に見えるものもあれば、象徴的な世界観や社会背景を秘めた眼に見えないものもあります。これらの情報は、時代と地域に即した人々の知恵や技術のもと、建築やその古材、雛形や絵画、図面や書物などを介して、海や陸を越え、日本各地へと伝わりました。そして、時に形態や意味を変えながら、やがて固有の顔をもつ建築として再び組み立てられ、具現化しました。このような建築をめぐる情報の伝達と変容が繰り返され、豊かな建築の歴史が紡がれていったのです。

本展示は大きく二部により構成されています。第1章では、「もの」と「空間」別に、建築にみる個別の「かたち」がどのように伝わったのかを紹介します。第2章では、建築の情報がどのような大工技術や図面表記法といった「わざ」により伝えられたのかを紹介します。「伝わるかたち」の多様な類型と、時代ごとに展開した「伝えるわざ」。建築の情報が伝達し変容していった歴史へと、両側面から迫ります。本展覧会により、日本の建築が古から今にまで伝わった背景をめぐって、人々の思いや物語を知るきっかけになると幸いです。

ウェブサイトより)

「国立博物館収蔵品貸与促進事業」とは

文化財活用センターと東京国立博物館は、2017年度より(*1)国内各地の美術館・博物館に対して国立博物館の収蔵品を貸し出すとともに、作品輸送費等を負担する「東京国立博物館収蔵品貸与促進事業」に取り組んできました。2017年以降、3年間で13の施設に158件の文化財を貸し出し、148,526人もの方々にご来場いただきました。

2017年度は2館に計26件、2018年度は6館に計61件、2019年度は5館に計71件、そして 2020年度は千葉県立中央博物館、九州歴史資料館、東北歴史博物館、古河歴史博物館、土浦市立博物館の5館に計116件の文化財が貸与される予定です。(4年間で18館に274件)

2021年度実施分からは、東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館の4つの国立博物館の収蔵品が貸与品の対象となり、実施館についても地方公共団体の美術館・博物館から、私立の美術館・ 博物館へと対象を広げました。(*2) 本事業を通して各地域の歴史と文化に関わる展覧会が開催されるとともに、次世代への文化財の継承ならびに地方創生、観光振興につながることを目指します。

*1「貸与促進事業」は、2017年度は東京国立博物館の単独事業。
*2 応募資格は文化庁長官の承認を受けた公開承認施設及び博物館法で定められた登録博物館、博物館相当施設となります。


4年目となる今年度事業のスタートを切るのは東北歴史博物館(9/26〜11/23)。その後、九州歴史資料館(10/6〜11/29)、千葉県立中央博物館(10/10〜12/13)、古河歴史博物館(2021年 1/9〜2/7)、土浦市立博物館(2021年 3/20〜5/5)と続きます。

(文化財活用センタープレスリリースより)

関連イヴェント

ワークショップ 起し絵図をつくろう!」

講師:中村琢巳氏(東北工業大学建築学部准教授)
日時:11月3日(火・祝)11:00-12:00/14:00-15:00(1日2回開催)
場所:1階研修室
定員:各回15名(当日受付・先着順)※各回開始時間の30分前から受付・整理券配布
参加費:無料 ※要特別展観覧チケット

展示解説

日時:毎週日曜日 11:00-(11月1日、8日、15日、22日)
場所:研修室
定員:80名(当日受付・先着順)
参加費:無料 ※要特別展観覧チケット
解説者:当館学芸員
※新型コロナウイルス感染症対策のため、特別展示室内での開催を見合わせます

展覧会概要

会場
東北歴史博物館
(宮城県多賀城市高崎1-22-1)
会期
2020年9月26日(土)~11月23日(月・祝)
入場料
一般:1,200円(1,100円)
シルバー(65歳以上):1,100円(1,000円)
小・中・高校生:400円(300円)
※常設展もご覧いただけます
※( )内は20名様以上の団体料金
※障害者手帳等をお持ちの方は,減免制度があります
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれかをお持ちの方とその介護者(1名)は観覧料無料となります。
休館日
毎週月曜日
※11月23日(月・祝)は開館
開館時間
9:30-17:00(発券は16:30まで)
問い合わせ先
東北歴史博物館
Tel:022-368-0106/Fax:022-368-0103
E-mail: thm-service@pref.miyagi.lg.jp
主催
東北歴史博物館
共催
多賀城市、多賀城市教育委員会、NHK仙台放送局、河北新報社
特別協力
国立文化財機構文化財活用センター、東京国立博物館
ウェブサイト
https://www.thm.pref.miyagi.jp/exhibition/3951/
2020年 /relation/e_00054255.json l 10165222