アートフラッシュニュース
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PUBLIC DEVICE──彫刻の象徴性と恒久性
最終更新日:2020年12月15日
18世紀以降、洋の東西を問わず、公共空間の彫像・彫刻は都市の近代化に付随するかたちで林立しました。そして第二次世界大戦後には、世界中で多くのパブリックアートが設置され、日本では裸体像のような公共彫刻の設置が相次いで起こります。 日本の公共彫刻の多くは指名制度によって設置されていますが、コンペティション形式である場合は、作家が作品をプレゼンテーションするための資料を制作します。提案が採用され実現する作品がある一方で、その他のアイデアは公開されることはありません。 本展では、そのような公共彫刻にまつわる裏側、作品の提案や実作に至るまでの過程に重きを置き、彫刻の制作段階そのものを焦点化します。彫刻とは最終的な形態を重要視する芸術であるように思われていますが、そこには、不採用になったコンペ案同様、無数の試行錯誤や思索が存在しています。
物質としての質量をもった彫刻を並べるだけではなく、ドローイング、マケット、CG、映像媒体など多様な表現による彫刻の道筋を見せること。あるいは、彫刻の公共性について別の角度から光を当てること。このような方法を通じて、いままではあまり意識されることのなかった、権力を受け止める装置としての彫刻のありようや、彫刻というメディアの永久設置について、現代から再点検することが本展の目的です。 この国で最初期の裸婦の公共彫刻である菊池一雄氏の「平和の群像」などマケット(東京藝大彫刻科アーカイブ蔵)を起点として、現代において放射状に拡がっていく「公共」と「彫刻」の可能性を多角的な角度から考察します。
アートディレクター:小谷元彦
企画:小谷元彦/森淳一
キュレーター:小谷元彦
共同キュレーター:小田原のどか
会場構成:小谷元彦/サイドコア
参加作家
会田誠、青木野枝、井田大介、大森記詩、小谷元彦、小田原のどか、笠原恵実子、カタルシスの岸辺、サイドコア、島田清夏、高嶺格、椿昇、戸谷成雄、豊嶋康子、西野 達、林千歩、森淳一、菊池一雄、北村西望、本郷新
関連企画
「Sustainable Sculpture」
参加作家:石黒健一、入江早耶、大崎晴地、大野綾子、折原智江、髙橋銑、竹内公太、毒山凡太朗、永畑智大、七搦綾乃、鯰、西澤知美、二藤建人、宮原嵩広
会期:2020年12月11日(金)〜25日(金)
会場:KOMAGOME SOKO(東京都豊島区駒込2-14-2)
問い合わせ先:info@leesaya.jp
展覧会概要
- 会場
- 東京藝術大学大学美術館 陳列館/絵画棟大石膏室
(東京都台東区上野公園12-8) - 会期
- 2020年12月11日(金)〜12月25日(金)
- 入場料
- 無料
- 休館日
- 月曜日
- 開館時間
- 10:00-17:00
- 問い合わせ先
- PUBLIC DEVICE組織委員会
E-mail:publicdevice2020@gmail.com - 主催
- PUBLIC DEVICE組織委員会
- ウェブサイト
- http://publicdevice2020.geidai.ac.jp/#1