2021年12月01日号
次回12月15日更新予定

アートフラッシュニュース

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、多くの美術館/博物館等で、臨時休館やイベントの休止、展覧会の中止や開催期間の変更、および入館方法等が変更になっています。

状況が日々変動しているため、各施設の公式ホームページなどで最新の情報をご確認ください。

「きょうの雑貨」展

最終更新日:2021年11月24日

本展は、福祉の現場から生まれた様々な雑貨を集めてお伝えするものです。全国各地にある障害者支援施設や家庭では、日々、仕事や日課として創作活動が行われていますが、そこでつくられるのは絵や立体物といった「作品」だけではありません。それらを意匠的素材に用いた手づくりによる服飾品・食器・文房具、お菓子やおもちゃなど、日常的に使い味わうことのできる生活の品々も生み出されています。近年は、DTP環境の普及とインターネットを介したオンライン製造・販売の一般化、郷土の伝統文化やデザイナーとの協働といった動きを通じて、多様な商品が自在に姿を現すようにもなりました。また、その工程には、作者の興味や特性をよく知る共同製作者としての支援員によるアイデアや手作業が欠かせません。ものづくりをするケアの現場には、相手の力を利用して投げる合気道のように、作者/作品の強みや可能性をうまく生かしながら、遠くに届ける媒介者が必要だからです。

そのようにして、身につける・ものを入れる・食べる・綴る・飾る・遊ぶ・贈る…ことのできるかたちをまとった雑貨は、買う人と作者を(文字通り)密接に結びつける縁(よすが)となるでしょう。それらは、私たちの暮らしを豊かにしてくれるだけでなく、買い求めることが作者の喜びや経済的還元にもつながっていく。所有し、生活の中で使ってはじめて感じられる親しみもあるはずです。この意味で、心に響く雑貨をつくることは、買う人と作者の間に橋を渡し、その関係をより近しいものへと編み直す営みでもあるのかもしれません。

「幸せ」を意味する福祉/welfareは、語源的に「いい旅」「争いなく共に在る」のように〈よき生〉といった意味合いをもつ言葉。作者それぞれにとっての享楽的な創作や遊びから生み出される雑貨は、つながりのなかった人と人を驚きでもってつなぎ、買う人の生にもたのしさと幸せをもたらすというわけです。そんなふうに、作品鑑賞とはまた異なる仕方で「福祉」を世にひらくメディアとしての雑貨の今日(こんにち)を、ぜひどうぞご覧ください。


アクセサリー・バッグ・食器・文房具・お菓子などなど、身につける・ものを入れる・食べる・綴る・飾る・遊ぶ・贈る...ことのできる様々な雑貨。絵画/刺繍/木工/陶芸/紙物/版画/染色/その他もろもろ、全国にある64の施設や家庭からは、約1,000点の多彩な製品が届きました。館内のショップスペースでは、それぞれお買い求めいただくことも可能です。

作者に喜びをもたらす創作と支援者の手仕事が重なり生まれた、<福祉>をひらくたのしい雑貨の数々。この機会に、ぜひどうぞご覧ください。

プレスリリースより

展覧会概要

会場
2021年11月13日(土)~ 2022年3月6日(日)
会期
鞆の津ミュージアム(広島県福山市鞆町鞆271-1)
入場料
無料
休館日
月・火曜日(祝祭日は開館。年末年始〈12/31~1/4〉は休み)
開館時間
10:00~17:00
問い合わせ先
鞆の津ミュージアム
TEL:084-970-5380 E-mail:info@abtm.jp
主催
社会福祉法人創樹会 鞆の津ミュージアム
助成
公益財団法人 エネルギア文化・スポーツ財団
ウェブサイト
https://abtm.jp/2021/11/きょうの雑貨/


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