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マヤ・ワタナベ「Suspended States | 滞留」
最終更新日:2021年11月26日
この度、京都芸術センターでは、アーティストとして経験や実績を積み重ねてきた中堅アーティストを個展形式でとりあげる「FOCUS」の3回目として、マヤ・ワタナベ「Suspended States | 滞留」を開催します。
オランダを拠点に活動するマヤ・ワタナベは、映像あるいはカメラの持つ特性を活かし、時間や焦点を巧みに操ることで、自然や人工、人間と動物といった関係性の中から人間の知覚を超えるものの存在を想起させるような作品を制作してきました。
《Earthquakes》は、ワタナベが南米を代表するフェスティバル「SESC_videobrasil」で京都芸術センター賞を受賞したことによる副賞として、2017年の2ヶ月間、京都芸術センターのアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加した際に制作された作品です。自然物を用いつつも人工的な舞台セットとして仕組まれた空間における、不穏な秩序とやがて訪れる崩壊は、映像のもたらす徹底した客観性によってより大きな連続性へとわたしたちの意識を促します。
厳冬期は代謝を下げ冬眠状態になることで知られるフナをモチーフにした《Stasis》は、身体を極限まで環境に適応させる、「仮死」という生命の生存戦略を探ります。鱗に覆われたフナの表皮が変化する様をゆっくりとクローズアップで映し出す映像は、身体で起こる包摂と抵抗の絶え間ない拮抗、生存と非生存のあわいを捉えます。
ワタナベの作品で示される、ミクロからマクロのレベルの、そして人間を超えた時間軸で繰り返される破壊と再生は、世界の成り立ちへの想像をわたしたちに喚起させます。
展覧会概要
- 会場
- 京都芸術センター
ギャラリー北・南
(京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2) - 会期
- 2021年11月20日(土) 〜2022年1月10日(月・祝)
- 休館日
- *2021年12月26日(日)〜2022年1月4日(火)は臨時休館・年末年始休館
- 開館時間
- 10:00~20:00
- 問い合わせ先
- 京都芸術センター
TEL:075-213-1000 E-mail:info@kac.or.jp - 主催
- 京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)
- ウェブサイト
- https://www.kac.or.jp/events/31211/